今回の記事では、転職活動に必須の書類「履歴書」について、書き方のポイントなどをご紹介していきます。
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履歴書とは?
履歴書とは、氏名・住所・学歴・職歴などを簡潔に記入し、書類選考を行う、ひいては入社する際には絶対に必要な書類のことです。
また、履歴書の様式は、厚生労働省が作成し推奨しているものがあります。
この様式に関しては2021年4月より、厚生労働省より発表※1があり、公正な採用選考を行う上で、「厚生労働省履歴書様式」を推奨することが通達されています。
これまでの経緯をすべて書くと長くなってしまうため、ここでは割愛させていただきます。
結論、履歴書とは、転職活動に必要不可欠な正式な書類、とだけ認識いただければ大丈夫です。
※1 参照:「厚生労働省、2021年4月16日(金)、新たな履歴書の様式例の作成について」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_kouseisaiyou030416.html (アクセス日2023年2月17日)
履歴書と職務経歴書の違い
履歴書は、厚生労働省が作成し推奨している様式があるなど、ある程度定められた項目やルールに従って作成しますが、職務経歴書には定められた様式はありません。
履歴書では、氏名、住所、学歴、職歴などを簡潔に記入するため、実際にその人の仕事内容や実績・成果、仕事ぶり等を詳しくは推し量れませんが概要を把握することができ、職務経歴書では、自由なフォーマットでそれらについて深く掘り下げることができるという特徴的な違いがあります。
そのため、この2つの書類をもって、採用企業の応募書類とすることが多く、書類選考の結果を大きく左右します。
履歴書の目的
さて、転職活動をする上で、履歴書は何のために書くのでしょうか? 皆さんは深く考えたことがありますか?
筆者は「採用担当者に信用・信頼されるため」にある、と考えております。
これを考えるには企業の採用担当者の気持ちになってみることが一番ですので、紐解いていきましょう。
では、採用担当者にとっての採用のゴールと最低限必要な条件は何でしょうか?
それを様々な採用担当者に実際に聞いてみて、まとめると以下のような形が見えてきました。
企業としては
「採用によって企業課題を解決すること」
もっと言うと、理想は
「できる限り長く在籍していただき、多くの売上に貢献してもらえるような、当社に合う人材を採用したい」
そこで、採用担当目線のぶっちゃけた本音としては
「上長(人事部長や代表取締役など)に推薦した時に、納得してもらえるような人材でなければならない」
この「納得してもらえる人材」が採用活動における必要条件といえるでしょう。
そして、この必要条件の指標となるものが履歴書となってきます。
例えば、以下のようなものが指標になります。
・履歴書全体で文字の開始位置や余白は揃っているか
・正式な書類になるので、すべて正式名称で書かれているか
・誤字脱字が無いか
たったこれだけで、最低限の社会人としてのマナーが身についているかどうかが判断されます。
この最低限の部分は絶対にクリアしていないと、受かるもの受からなくなってしまう恐れがあるでしょう。
では、履歴書は何のために書くのか?
それは「採用担当者に信用・信頼されるため」にあると筆者は考えます。
そのためにも、誠実かつ丁寧に作成することを心掛けることを、おすすめいたします。
証明写真について
あなたの第一印象は履歴書によって決まります。
その中で証明写真によって、その人の雰囲気やお人柄をイメージされる採用担当者も多いです。
そのため、できれば写真の専門店で撮影を行っていただくか、最寄りの証明写真機を検索し、撮影していただくことをオススメします。
逆に、自撮りでの証明写真はできる限り控えた方が良いでしょう。いくらカメラの精度や加工技術が高くなっているとはいえ、自分自身で撮影した証明写真は採用担当者にすぐにばれてしまいます。
ある意味、ここでしっかりとした証明写真があれば、簡単に差別化でき自分にとってもプラスになるでしょう。
また、PDFファイルなどのデータで履歴書を提出するケースが多くなっているので、画像データとして保存しておくことをオススメします。
【参考】
証明写真画像データサービス(withスマホ)
https://www.dnpphoto.jp/products/kirei/with/
履歴書を書き始める前に
前述のとおり、履歴書は「採用担当者に信用・信頼されるため」にあります。
ですので、少なくともこの2点だけは守っていただきたいです。
①時間に余裕をもって作成する
手書きでもPCを使ってでも、本質的には変わりません。丁寧に誠心誠意書いていけば第一印象もアップします。
当たり前ですが、提出時間ギリギリに書いたり急いで書いて焦ってしまうと、記入ミスが多くなってしまいます。
そのため、時間に余裕をもって作成しましょう。
②必ず見直しをする
履歴書に誤字脱字等のミスがあると、採用担当者の信用度は急速に低下していきます。
また、「大切な仕事で、簡単なミスをしてしまうかも」と思われてしまいかねないので、書き終えたら最後に必ず見直しをして、ミスが無いか確認しましょう。
履歴書の書き方のポイント
履歴書の書き方として絶対に押さえてほしいポイントがありますので、是非参考にしてください。
①全体のポイント
・日付は西暦で統一が無難
(企業先の指定があればそれに準じましょう。西暦でも和暦でも、「統一すること」が重要)
・日付は最新の年月日で。
(明らかに古いと不信感に繋がる場合があります)
・正式名称で記載する。
(細かいかもしれませんがかなり大切です。面倒くさがらずに調べましょう。
知らぬ間に名称変更などが行われている場合もあります。学校名や会社名、資格名等)
②NGポイント
・手書きの場合、鉛筆・シャープペンシル、消せるボールペン、修正液の使用はNG
黒色のペンかボールペンを使用してください。また、かすれやにじみにも注意しましょう。書き間違えた場合、面倒でも最初から書き直しましょう。書き間違いを減らすには、あらかじめ各内容を整理した「見本の履歴書」を作成し、それを見ながら書くのがオススメです
・誤字・脱字・略字はNG
採用担当者は数多くの履歴書を見てきています。誤字・脱字・略字の違和感にはすぐに気づきます。癖で略字を使ってしまう場合もあるので注意です。
・空欄はNG
もし仮に、資格や賞罰など書く事がない場合は「特になし」と記入しましょう。「空欄=記入漏れ」と認識されることを防ぐことができます。
③学歴・職歴
・学歴は高校、もしくは中学から記載。 「普通科」は抜けがちなので注意
例)〇〇県立〇〇高等学校〇〇科 卒業
・入社、入職、入行、入庫、等々働いていた法人などのルールに合わせて記載する。
例)株式会社→入社 学校法人・NPO法人→入職 銀行→入行 信用金庫→入庫 等々
・正社員雇用は基本的にすべて記載しましょう。
※アルバイトでの社数が多すぎる場合などは、あえて省いてスッキリ見せる方が印象が良くなることが往々にしてあります。
そういった時は、詳しい職歴を職務経歴書にすべて簡潔に記載することで、信頼を落とすことなく印象を上げることが可能です。
④免許・資格
・免許や資格には合格と取得の2種類の書き方があります。どちらの書き方が適切かは以下を参考に正しく記載してください。
【合格】合格証が交付されるもの。英検や簿記検定などである一定の基準に合格する
【取得】免許証が交付されるもの。免許証がないと業務を行えない資格をとった際使用
英検や簿記・漢検などの検定に合格し合格証が発行された場合は合格と記載し、自動車の運転や医師や税理士などのその資格がないと業務が行えないものには取得と記入しましょう。
略称・通称 | 正式名称 | 取得・合格 |
---|---|---|
運転免許 | 普通自動車第一種運転免許 | 取得 |
簿記 | 日本商工会議所簿記検定〇級 | 合格 |
FP | 〇級ファイナンシャル・プランニング技能士試験 | 合格 |
秘書検 | 秘書技能検定〇級 | 合格 |
MOS | Microsoft Office Specialist科目名 | 合格 |
宅建 | 宅地建物取引士試験 | 合格 |
英検 | 実用英語技能検定〇級 | 合格 |
TOEIC | TOEIC公開テスト 〇点 | 取得 |
漢検 | 日本漢字能力検定〇級 | 合格 |
⑤志望動機、自己アピール等
・できるだけ端的にまとめましょう。
「もし入社したら」を考えて、自分のどの能力や強みが生かせるかを記載しましょう。
⑥本人希望記入欄
・「特にございません。貴社の規定に準じます」と書くのが無難です。
※希望は面接時や内定をとった後に調整することが十分に可能です。変に希望を書きすぎて「わがままな人」と印象を持たれるよりは無難でしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は履歴書を書く時のポイントなどをお伝えしました。
履歴書は転職活動における超重要書類です。
その理由は、履歴書によって採用担当者からの第一印象がガラッと変わってしまうからです。
ですので、しっかりと時間を作って、向き合いながら取り組むことをオススメします。
最後に
応募書類(履歴書・職務経歴書)の作成で困ったら、転職のプロに相談するのも有効な手段です。
転職エージェントに相談し、添削してもらうことで、より書類選考を突破しやすくなるかもしれません。
弊社では、いつでも無料転職相談を受け付けております。
また、無料で履歴書の添削も行いますので、もし少しでも不安があれば、お気軽にお問い合わせください。