Webデザインの印象を決定づける要素の中で、人の感情に直接影響を与えるのが「色」です。
たとえレイアウトやタイポグラフィが整っていても、配色がズレるだけで「なんとなく違和感がある」「素人っぽい」と感じさせてしまいます。

逆に、配色が整っていれば、シンプルな構成でも洗練された印象を与えられます。
しかし、特に初心者のうちは「派手でわかりやすい色」「自分の好みの色」を基準に選んでしまいがちです。
その結果、情報が伝わりにくく、見る人にストレスを与えるデザインになってしまうこともあります。

この記事では、Webデザインで避けるべき配色のNG例を取り上げ、それぞれの問題点と改善方法をわかりやすく紹介します。

 NG例1:彩度が高すぎる色の組み合わせ

:赤+青+黄
→ 目がチカチカして可読性が下がる

理由:高彩度の色は、それぞれが強く主張するため、複数使うと“色のケンカ”が起きます。
特に、原色に近い赤や青・黄を同時に使うと、視線が安定せずどこを見ても落ち着かない印象になります。

改善策メインカラーを1色に絞り、その他の色は低彩度で支える。
また、全体の「トーン(明度・彩度)」を揃えることで統一感を出し、自然なまとまりが生まれます。

NG例2:背景と文字のコントラスト不足

:グレー背景+淡いグレー文字、淡いピンク背景+白文字
→デザインは美しくても、読めない

理由:おしゃれな印象を狙って淡い色同士を重ねるケースはよくありますが、可読性が著しく低下します。
特にスマホで閲覧した際、明るい画面では文字が完全に背景に溶けてしまうことも。

改善策コントラストを確保する。
WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)では、文字と背景のコントラスト比を最低でも4.5:1とすることが推奨されています。
難しく感じる場合は、白背景に濃い文字、または黒背景に明るい文字という基本を守るだけでも十分です。
デザイン性よりも「読みやすさ」を優先することが、ユーザーの信頼に繋がります。

NG例3:補色を同じトーンで並べる

:赤×緑、青×オレンジなど(どちらもビビッド)
→コントラストが強すぎて、目が疲れる

理由:補色(色相環で正反対に位置する色同士)は、互いを最も強く引き立てる関係です。
そのため、使い方によっては非常に効果的ですが、同じトーンで並べると強い対比が生まれ、視覚的なストレスを感じやすくなります。


改善策どちらか一方の彩度や明度を落とす。
ビビッドなオレンジに対しては、淡いブルーグレーを組み合わせるなど、「主役と脇役」の関係を作りましょう。
また、両色の間に中間色(白・グレー・ベージュなど)を挟むことで、自然なグラデーションを作り出すこともできます。

NG例4:テーマと合わない色選び

:高級感を出したいのに蛍光色/自然系サイトに真紅など
→ 伝えたいイメージと配色がチグハグ

理由:色には必ず「心理的効果」があります。
青は信頼・誠実、緑は安心・自然、赤は行動・情熱、金は高級感・権威など。
このような“色のイメージ”とコンテンツ内容が一致していないと、ブランドの印象を損ないます。

たとえば、エステや美容関連のサイトでビビッドな赤を多用すると「攻撃的」「落ち着かない」といった印象を与えることがあります。
一方で、ナチュラル系のグリーンやベージュを使うと、リラックス感や信頼感が高まります。


改善策誰に何を伝えるサイトなのかを明確にする。
そこからキーワードを抽出し、「信頼」「安心」「高級感」などのイメージに合わせて色を選ぶと、方向性がブレません。

NG例5:アクセントカラーの使いすぎ

:ボタン・見出し・リンクなどが全部別の強色
→ どこを見ればいいかわからない

理由:強い色は注目を集める力があります。
ですが、重要度を考えずに多用すると視線の誘導ができなくなり、結果的に「どこを見ればいいかわからない」状態となり、せっかくの情報設計も台無しになります。

改善策アクセントカラーは1〜2色に限定するのが基本。
それ以外の要素は中間トーンでまとめ、コントラストで強弱をつけましょう。
例えば、メインボタンはオレンジ、リンク文字はグリーンなど、役割に応じて色のルールを明確にしておくと整理された印象になります。

🌈 まとめ

配色の正解は1つではありません。
しかし、デザインの目的に合わせて「見やすく」「心地よく」「印象的に」色を使うことが大切です。
彩度のバランス・文字と背景のコントラスト・色の心理効果・アクセントの量、
この4つを意識するだけで、Webデザインは一気に洗練された印象に変わります。

配色はセンスではなく理論で磨かれるもの。
今日紹介したNG例は避け、意図のある色選びを心がけてみてください。