Laravel(ララベル)は、プログラミング言語の一つPHPで開発されたウェブアプリケーションフレームワークです。
2011年に初版がリリースされ、設計には他のいくつかのPHPコンポーネントやアイディアが取り入れられているため、シンプルな構文と強力な機能が魅力です。
前回投稿したフレームワークの記事で、Googleトレンドの結果が4つのフレームワークの中で1位だったため、今回はLaravelの紹介をさせていただきます。
Table of Contents
PHPフレームワークについて
PHPフレームワークはLaravel以外にもSymfony、CodeIgniter、Zend Framework、CakePHPなど様々なものがありますが、Laravelが最も人気があります。
Googleトレンドで過去一年の推移を比較してみると以下のようになりました。
圧倒的にLaravelが多く検索されていることがわかります。
PHPの中でも、他の言語と比べても2023年現時点で最も人気があるフレームワークがLaravelです。
では、なぜここまで人気なのか?
次はLaravelの特徴を紹介します。
Laravelの特徴
他のフレームワークと被る内容もありますが、Laravelの特徴をざっとあげていきます。
- Eloquent(エロクワント)
Laravelには、データベースとのやり取りを容易にするEloquentと呼ばれるORM(オブジェクト関係マッピング)が組み込まれています。これにより、データベースのテーブルをオブジェクトとして扱えます。 - Blade(ブレード)
LaravelはBladeと呼ばれる簡潔で強力なテンプレートエンジンを提供しています。これにより、ビュー(見た目)側をシンプルで効果的に構築できます。 - Artisan(アルティザン)
ArtisanはLaravelのコマンドラインツールで、コードの生成、データベースのマイグレーション、テストの実行など、さまざまな開発タスクを効率的に実行できます。 - ミドルウェアAmazon S3の中で最も低コストで、長期間のデータ保存に適していますが、データ取得には12時間以上かかる場合があります。
Laravelのミドルウェア機能は、リクエストがアプリケーションに到達する前後で特定の操作を行うための柔軟な仕組みを提供します。例えば、認証、セッション管理、ロギングなどをミドルウェアで処理できます。 - ルーティング
Laravelのルーティングシステムは、URLとコードの対応付けを簡単に行えるようにします。RESTfulなルーティングもサポートされています。 - MVC
LaravelはMVCのアーキテクチャを採用しています。MVCはモデル(Model)、ビュー(View)、コントローラー(Controller)の頭文字をとったもので、特にウェブアプリケーションやデスクトップアプリケーションの開発に広く使用されています。MVCを使うことにより、アプリケーションの構造が整理され、保守性が向上します。 - データベースマイグレーション
Laravelのマイグレーション機能を使用すると、データベースのスキーマ変更をコードで管理できます。これにより、チームでの開発やデプロイ時のデータベースの同期が容易になります。 - ドキュメンテーション
Laravelは広く使用されており、活発なコミュニティが存在します。豊富なドキュメンテーションとリソースが利用でき、学習が比較的容易です。
このような特徴からLaravelは非常に人気があり、新しいプロジェクトの開発や既存のプロジェクトのメンテナンスにおいて、強力な選択肢の一つとなっています。
Laravelのデメリット
非常に人気のフレームワークLaravelですが、メリットもある反面デメリットもあります。デメリットをざっとあげておきます。
- 学習コスト
Laravelはフレームワークの中では、比較的わかりやすい方ですが、機能が豊富なこともあり、学習コストはかかります。特に今までどのフレームワークも触ったことがない人だと、習得までかなり時間がかかるでしょう。 - 過度な抽象化
Laravelは多くの抽象化と便利な機能を提供しますが、時にはこれがプロジェクトの要件に合わない場合があります。過度な抽象化が柔軟性を損なうことがあるため、プロジェクトによっては他の軽量なフレームワークが適している場合もあります。 - パフォーマンスの問題
Laravelはフルスタックのフレームワークであり、機能が豊富な反面、一部のプロジェクトでパフォーマンスが問題となることがあります。ただし、これはプロジェクトのスケールや最適化の程度によるものです。 - 過度な依存
Laravelは多くの外部パッケージやコンポーネントに依存しています。これにより、新しいバージョンのフレームワークやパッケージがリリースされると、既存のプロジェクトのアップグレードが難しくなることがあります。
まとめ
様々なデメリットはあるものの、メリットも非常に多いため、Laravelは多くのアプリケーションで導入されています。
新規プロジェクトの開発や既存プロジェクトのメンテナンスの際には、ぜひLaravelを選択肢の一つに入れてみてください。
Laravel 10の日本語ドキュメントは以下のリンクからどうぞ。
https://readouble.com/laravel/10.x/ja/releases.html